雨の裏庭

掌編未満のSSや思いついたシーンなどを気ままに書き散らしていくためのブログです。

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2010年からです。これでラスト!



2010年

『より道』
「別れるって、なんだろうね? 高村君」
 雨の日の学校の玄関はむし暑くて閑散としていて、何の気なしにつぶやいた私の言葉はやけにさみしく響きわたった。
「先輩、別れたんスか!? っつーか彼氏なんかいた……っ!?」
 ぽふん。
 言いおわりもしないうちに投げつけたチョコパンのつつみが、サッカー部エース高村信也の子犬系ジャニーズ顔を直撃する。
「アンタ、デリカシーなさすぎ」
「……ナ、ナイスピッチング里奈先輩……」
 高村は顔面にチョコパンをはりつけたままわざとらしくうしろによろけ、下駄箱のカドに頭をぶっつけて「イテッ」と叫び、すぐ後に落ちかけたチョコパンをわたわたとお手玉しながら空中でキャッチする。その一連の動きがどうしようもなく、ばかっぽい。
 そんなおばかな後輩を横目にため息をついて、私はさっさと下足にはきかえはじめた。
「せんぱ~い、まだ雨ふってるっスよー。雨やどりしてたんじゃないんスか?」
「もういい。濡れて帰る」
 あまえた呼び声にはふり向きもせず、そっけなくそう答える。
「いやいやいやいや、駄目でしょカゼ引くでしょ先輩、大会前に一人しかいないマネージャーがカゼとかシャレんなんないですって。モチベ下がりまくりっスから。自重してくださいよ、自重」
 さっさと歩きだそうとしたのに、ベストのえり首をつかんで引きとめられた。
「引っぱらないでよ、もう……」
 それにしてもよく自重なんてむつかしい言葉知ってたな。えらいね高村。国語でだけは赤点とったことないってのはマジな話だったんだね。
 後ろにずれてしまったベストを直しながら考えていたら、高村の表情がなさけなくしょげた。
「……先輩。なんか今超失敬なこと考えてたでしょ」
「なんでわかった」
「うわひでー、それひでーっスよ先輩!」
「二回も言わなくてよろしい」
 チョコパンをふりまわしながらぎゃーぎゃーわめく後輩の頭にチョップをひとつ。髪のさらさら具合がきもちいい。というかうらやましい。



覆面に出したお話第三弾。意図的にひらがなを増やしたり表現を変えたり、覆面用に結構がんばってます。その甲斐あって完全逃げ切りを果たしましたよ~。と同時に自分がいかに恋愛書かないイメージなのかも実感してしまいました。恋愛ファンタジー書きのつもりだったのに(笑)。いや、今でもそのつもりですよ!



2011年

『碧の空』
 オパールみたいな不思議な輝きをもった青緑色の空に、少しだけ茶色がかった色あいの紅の薔薇の生け垣。迷路のような王宮の庭園。東屋は他の建物と同様にヨーロッパ風の建築様式でできている。柱に絡みつく竜の意匠だけが妙に東洋風だけれど、この国では一般的なその組み合わせにももう慣れた。
 さっきまでそこにいた王と王妃とその従者たちが振りまいていた賑やかさが遠ざかり、庭には静けさが戻りつつあった。
 恭しく跪いて王と王妃を見送っていたエデンが、ゆっくりと立ちあがる。シーナには背中を向けているけれど、彼の視線が未だ王妃の背中を追っていることは見なくてもわかる。亜麻色の髪の、おとなしくてやさしい彼の主君の妻。エデンにとっては忠誠を誓う相手で、シーナにとっても大切な親友。でも、エデンが王妃に対して抱いている感情がそれ以上のものであることを、シーナは知っている。
(馬鹿だなあ)
 エデンの青みがかった黒髪にできたエンジェルリングを見つめながら、シーナはしみじみとそう思う。
 思った言葉は全て、そのまま自分に跳ね返ってくる。馬鹿って思う方が馬鹿なのだ。でも思うことはとめられない。
(馬鹿だなあ……)
「エデン」
 溜息をつく代わりに呼びかける。
「次の約束、時間迫ってる」
 黒いローブの裾を翻して振り向いたエデンは、いつも通りの仏頂面だった。エデンは平均身長の高いこの国では小柄な方だが、シーナよりは頭一つ分高い。体格だって普段から鍛えている騎士たちと並べれば見劣りするが、それでも見おろされると威圧感があるし、精悍な顔立ちの鋭さと相俟って、野生の豹か何かににらまれているような気分にさせられる。食べられる、というよりは、噛み殺されそうな感じ。でも、それにももう慣れた。
 この鉄面皮め、もっと愛想よくしなさい、と内心で罵りながらも、若干不満そうに細められたスカイブルーの目の様子だけで彼が何を考えているかはだいたいわかる。見合いなんて本当はすっぽかしたいのに、言うな。ってところか。
「じゃ、わたしは部屋に戻ってるから。がんばって行ってらっしゃい」
 ひらひらと手を振りながらエデンに背中を向ける。背後から何とも形容しがたい怒気が漂ってくるけれど、無視。こちらに非がないとわかっている以上、無害だ。



覆面に出したお話第四弾。この年には「シアノ」という短編も書いているのですが、そっちの方が覆面用っぽい(普段の文体からいろいろ変えている)のでこちらで。ほぼ素で書いた割に正解率が低かったのは直前更新がシアノだったおかげでしょうか……。藍間さんとの距離が縮まった記念すべき作品でもあります♪



2012年

『花の下、水なき空に』
 六条《ろくじょう》糸庵院《しあんいん》の糸桜の美しさは人が恐れるほどだった。
 樹齢千年を超えると言われる枝垂れ桜の大木は、夜に訪れればその妖艶な美しさで人の魂を捕らえて喰らってしまうのだと噂されている。
 翡翠《ひすい》はそんな噂など信じる性質《たち》ではないが、初めてその花を見たとき、真昼の陽光の下でさえ魂を奪われるような心地に陥ったことは確かだった。
 その花の下で、翡翠は彼女と出会った。翡翠が『桜の君』と呼ぶ、ただ一人の女と。

 翡翠が妻を『桜の君』と呼び始めたのは、初めて顔を合わせたその日だった。
 歩狼隊《ふろうたい》の長を務めていた翡翠は、副長の方霧《かたぎり》三怜《みれい》を伴って本隊よりも一足先に第一帝都|黎京《れいきょう》に入り、歩狼隊の駐屯地となることが決まっていた六条糸庵院を訪れていた。
 長い歴史と広大な敷地を誇る糸庵院の、本来の住人である神仙道の神主たちは、田舎者揃いの歩狼隊を歓迎していない。遅々として進まない部屋の割り当てについての交渉を三怜に任せ、翡翠は前庭の様子を検分していた。
 出自にうるさい宮中の女御たちすら、『この世の奇跡』と讃える涼しげな美貌を惜しげもなく春の日差しにさらして、散歩でもしているかのようなのんびりとした歩調で歩き回る。
 所々にケヤキの若木が植えられているだけの前庭は広々と開放的だ。萌え出たばかりの若葉の明るい緑が、拝殿へ続く石畳に柔らかな影を落としている。青く霞む彼方の八神山《やがみさん》を背後に、長い歴史に飴色の艶やかさを加えた木造の拝殿がそびえ立つ。



生まれて初めて参加したアンソロジーから。印刷用なので青空文庫形式のルビを使ってます。サイト用もこの頃から一部で青空形式を使い始めてます。四苦八苦したけど楽しかったな~。このお話の脇役である三怜と四狼のお話も書きたい長編の一つです。



というところで現在に追いつきましたぞ~。また一年に一回くらいやってみたいですね。さすがに●十年分ともなると成長が見えて嬉しい(笑)
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ここからは年齢表記抜きで行きますが、順番は記憶にある限り時系列に沿いたいと思います。



『タイトルなし』
プレリュード
天空に控え目な半月の輝く、星の綺麗な夜だ。あたりには森に特有のにおいとかすかなざわめきが満ちている。
「じゃあアウル、見張り頼んだぜ。おやすみー」
さらっとした茶色の髪のやせた男が、へらへら笑いながら毛布の下にもぐりこんだ。その男にうなずきを返した男は、黒い皮鎧(レザー・アーマー)の上に、黒い金属の部分鎧をつけ、さらに黒いマントを羽おっていた。黒マントの男は焚き火の側の丸太に腰を下ろし、顔に落ちかかってきた黒髪を無造作にかき上げた。細面に整った顔立ちだが、決して弱々しくはない。名をアウル・フェルミスという。フクロウという意味の名の通りに夜目が効く上、睡眠時間が短くても割と平気なので、相棒のラックには夜番を押しつけられてばかりいる。
もっとも、アウルは夜番をつらいと思ったことはなかった。夜が好きなのだ。
アウルは森のざわめきに耳をすました。焚き火に寄ってくる虫の羽音。炎のはぜる音。夜行性の動物の足音や息づかいのような気配。木々を渡る風。葉のふれあう音。そして…
アウルはふいに立ち上がった。かすかに聞こえてくる歌声に。呼ばれているような気がして。



フェルミスはグローリアのお母さんの姓なのでたぶん同世界観なんだろうなあとは思うものの、どんな話にしようとしていたのかさっぱり思い出せません。



『真昼の月』
プロローグ
I-Phia
姉とは、確かに以前から交流があった。一年に一回か二回程度の文通ではあったが。しかしその程度の間柄にもかかわらず、姉は他の誰でもなく私の所に転がり込んで来ることを選んだ。
「すみません…急に、その…お邪魔してしまって」
五階分の階段に息を切らせながらも、姉は笑ってそう言った。
「いいえ? 家族と住めるだけでも私は嬉しいですよ?」
聖騎士団の宿舎は狭かった。姉の持ち物はさほど多くなく、(その大半は楽譜らしきものだったのだが)それでも姉の寝る場所の確保のために私達は三十分にも渡って家具の移動を行わねばならなかった。引っ越しが終了すると、姉は騎士団本部を探検したいと言って出かけて行った。
姉を送り出した後、私はぼんやりと紅茶を飲みながら、前日、団長に話したことを思い出していた。
私は、団長に明日の朝早くに姉が来ること、しばらく同棲することを報告したのだ。

「双子の姉?」
団長は不思議そうに私の言葉をくり返した。
「一卵性双生児です。その割に似てませんが」
二十三歳になったばかりの団長は、頬に落ちかかる金髪を払いのけながら私の方を見た。話の続きを促すように。団長はいつも冷静でおだやかな表情をしている上、非常に整った造形なので、いつもどこか造り物めいた、彫像のような印象を受ける。
「礼拝堂に造りつけのパイプオルガンがありますでしょう。あれの演奏者を…祭礼用に募集していたことはご存知ですか?」
「…ああ、確かフィラ・ラピズラリという方が内定していると…」
私は小さく息を吐く。いつもながら、末端まで名前を覚えておくというこの人の上司の鑑のような所にはおどろかされる。別に、私がそうであるように一度見聞きしたことは二度と忘れないというような特技も持っていないのだから。



現在の「真昼の月の物語」にだいぶ近くなってきました。この頃は一人称を章ごとに切り替えて書いていこうとしてたんですね。無謀です。一時期サイトにこっちのバージョンを連載していたので、知っている人もいるかも……いないかも。いやもう、何年前の話よ。



『A Tale of a Stray Girl』
序章 巨大トカゲとカゴの話
「部隊長!むこうにバジリスクが出ました!加勢を!」
「わかった!すぐ行く!」
部隊長と呼ばれた青年は、馬首をめぐらして指し示された方へ走った。王宮近衛隊の一員であることを示す青い軽板金鎧(ライトプレートアーマー)の上に、青騎士の座にあることを示す深い青のマントを羽織っている。兜はかぶっていない。髪は赤毛に近い濃い茶色、瞳はマントの色に近い濃い青。
「アルバート様、一人石化されました!」
「実戦が初めての者は下がれ!バジリスクとは目を合わせるな!石にされるぞ!」
「はっ!」
アルバートの命令に従って、数人の騎士達が他のモンスターの方へ加勢しに行く。
今日は、年に一度の王都周辺の魔物討伐隊派遣の第三日目だ。
「気をつけて下さい」
視線の死角に入るため、回りこもうとするアルバートに、白のマントを羽織った騎士が言う。アルバートは軽くうなずき、注意深く手綱を操る。他の騎士がバジリスクの気を引いているうちに、後ろに回り込まなければならない。巨大なトカゲといった風貌のバジリスクの視線は、生物を石化させる魔力を持っているからだ。アルバートは慎重にバジリスクの背後に回りこみ、切りつけようと構える。そのとき、ふいにバジリスクが振り向いた。それに驚いた馬が前足をはね上げる。
「アルバート!」
白騎士が叫ぶ。落馬したアルバートは思わずバジリスクを見上げていた。
(睨まれる…!)
そう思ったとき、上空からカゴが落ちて来て、バジリスクの頭に見事にかぶさった。
あまりの出来事に、その場の全員が一瞬茫然とし、次の瞬間一斉にバジリスクに襲いかかった。
――――――こうして、バジリスクは倒された。



サイトにも載せてますが、こちらはノートに書いていた第一稿なので微妙に文章が違います。比べてみると後でどこを推敲したのかわかってしまいますね。



『タイトルなし』
その年の夏は本当に暑くって、そのうち体が溶け出すんじゃないかって部活の友達と話したりしてた。
「体育の時間とか、汗が流れて来ると、本当に溶けてるような気がするし」
ピアノの譜面台の横に肘をついて言ったら、代帆もそうだね、と笑った。ピアノの音は途切らせないで。代帆はすごく小さい頃からピアノを習っている。両親が音楽関係の仕事に就いてほしいと思って、始めさせたのだそうだ。
「代帆はやっぱり音楽の大学行くの?」
「どうかな。私はずっと泳いでたいって言ってるけど、なかなか、ね」
代帆は心ここにあらず、といった調子で答える。
「水泳の選手になりたいってこと?」
「いや、競争ってあんまり好きじゃないから、それはちょっと」
曲の最後の音を伸ばしながら言って、すぐに次の曲に入る。
「両親はそれなら趣味として続ければ良いじゃないかって言うけど。愛理は?」
「うちは逆。音楽の勉強したいって言うと、それじゃあ就職はどうするんだって。学校の先生にはなりたくないんだろう?ってさ。あーあ、私も代帆くらい弾けたらなぁ」
私がため息をつくと、代帆は手を止めて皮肉っぽい笑みを浮かべた。
「じゃあ、愛理が弾けばいい」



親友がプールの水にとけて消えてしまうというホラー展開が待っています。しかも未完でオチがないのでますます怖いよ。ちゃんと終わらせてくれよ~。



『Water talks - Homesick』
序章 The future which he saw
「おねがいが、あるのです」
 たどたどしい声が青年を呼び止めた。青年は振り向いて――わずかに目を見開いた。
 このあたりの治安は良いとは言えない。インティリア(内側)の、エヴァーグリーン本部のある一角とはいえ、ここは『地下』だった。その辺の階段を二、三階上がればこの星最高の治安を誇る町がある。けれど『地下』の治安はエクスティリア(外側)のそれと大差ない。
 青年を呼び止めたのは、華奢な体格の少女だった。青みがかった銀髪に、青い瞳の。とても綺麗な。
「お願い?」
「わたしを、とどけてほしいのです」
 青年は苦笑して、頭ひとつ分小さな少女の目線に合わせて腰を曲げた。
「どこへ?」
「とびら、の、むこうへ」
「報酬は期待できるのかな?」
 少女は不安げな表情で首を横に振った。
 青年は困った表情で少女の目を覗き込む。その目に、ふと何かを理解したような光がよぎる。
「珍しい色の髪だね。地毛?」
「……はい……」
 少女の長い髪を一房手にとって尋ねる青年に、少女は戸惑ったようにうなずく。
 青年は優しく、そしてどこか楽しそうに微笑んだ。
「では姫君、不肖この私が、扉の向こう側まで貴女のナイトを務めさせていただきましょう」
 少女は呆然と青年を見上げて、そして微笑んだ。
「ありがとう」



ノートに手書きじゃなくなったのはホームシックや真昼の月(改稿前)あたりからだったと思います。A Tale of a Stray Girlは最初はぜんぶノートに手書きでした。この辺でようやく行頭一字空けと三点リーダを二つセットで使うという基礎を身に着けました。ノート手書き時代は全然意識してなかったのです。



『雨の日の過ごし方』
第一話 通り雨
 通り雨が降ったとき、その原因について考えるのが知識であり、どこかで雨宿りしなければと考えるのが知恵である。
 と、確か先週の講義で師匠が言っていた。
(――師匠……。この状況を切り抜ける方法ってのもやっぱり知恵でしょうか?)
 気まずい空気の中でうっかりため息をつくわけにもいかず、ウィスタリア・ギアルギーナは内心辟易していた。
 きっかけは通り雨だった。あさっての魔法薬調合の実習で使用する薬品。一応紙で包んで箱に入れてはいるものの、天をひっくり返したようなこの雨では寮に着くまで無事とは限らない。そういう状況であれば雨宿りをしようと考えるのは当然の帰結である。その判断は間違っていなかったと思う。間違ったのはその先。駆け込む先を、間違えた。
 パン屋の軒先は修羅場だった。
 つまり。自分と入れ替わるようにして雨の中へ駆け出していった女性、後に残され片手で頬を押さえてうつむく青年、雨のせいだけとは思えないとてつもなく暗い雰囲気と言えば。
(……振られて、しまったのだろうか)
 ちらりと、立ち尽くしたままの青年の横顔を眺めやる。
(なんて間が悪いんだ……)
 しかし今さらこの……先月師匠の友人がシャワーと名づけたのだどうだ凄いだろうとか言いながら見せびらかしてくださった魔法装置のごとく盛大に降り続ける雨の中へ出て行くわけにもいかず。なんと言っても今日買ってきた薬品、自分だけの分ではないのである。うっかり同じ班になってしまったものすごく面倒くさがりな兄弟の分も含まれている。三人分の薬品はかなり高価だった。意地でもダメにするわけにはいかない。
 ますますひどくなってきた雨脚に再びこぼれそうになったため息を押しとどめ、もう一度隣の青年を見上げた。



これの前に「旅の終わりの空へ」(改稿前)もあるんですが、データが見つからなかった。実はサイト始めてからの方が記録が残っていない気がする(笑) いや、たぶん真面目に探せば見つかるんですが、古いパソコンを起動するのが面倒で……



『沈まない太陽』
「綺麗な夕日だね」
 病院のベッドの上で、彼女は微笑んだ。透明な笑顔。妹はいつもそんなふうに笑う。
 病室から見える海は夕暮れの赤を映していた。
 妹にせがまれて、私は翌日から夕日を描き始めた。妹が好きな海と、海を染める鮮やかな色彩を。
 浜辺に画架と折りたたみ椅子を引っ張り出してキャンバスを置く。波の音だけが聞こえる。とても、静かだ。波の音は途切れることなく続いているけれど。
 目を上げて水平線を見つめた。
 夕日が沈もうとしていた。赤い色。母は赤が嫌いだったが、私は好きだ。特にこの、ほんの数分で消えてしまう儚い色が。
 毎日見ているけれど飽きない。まだ、足りない。
 キャンバスの絵はとっくに完成していた。夕日を映す海。
「絵って、完成したときが幸せなの?」
 記憶の中の妹が訊ねる。病室の窓を通した夕日は、ここから見るそれよりも柔らかかった。
「それとも、描いているとき?」
「わからないな」
 戸惑いながら、私は答えた。
 幸せの質は違うと思う。でもどちらが幸せなのか、私にはわからない。一つだけ言えるのは、絵が完成したという達成感は長くは続かないということ。



初めての企画参加で初めて書いた単発短編。今読むと圧倒的に描写が足りなくて悶えます。



『水妖の滝』
 辺境伯ルシエンテスの領土は大半が深い森に覆われていた。深い森の中には王都へ向かう街道が一本だけ通っている。ごくまれに王都からの――あるいは王都への――使者が行き来する以外、その道を利用する者は少ない。辺境も辺境であり、森には妖(あやかし)が棲んでいるともなれば、旅人の往来も自然少なくなる。そしてルシエンテスの領民は荘園の外には出なかった。
 領主ルシエンテスには、長い間跡継ぎがなかった。ようやく跡継ぎが生まれたのは、もはやルシエンテス家の断絶は時間の問題と領民達すら噂し始めた頃のことであった。
 跡継ぎはガスパールと名づけられ、大切に育てられた。
 ガスパールは文武共に、風采の上がらぬ両親から生まれたとは思えぬほど優秀だった。王都に仕官に上がった頃には多くの浮名も流したが、結局身を固めぬままに領地へと戻って来た。
 この物語はガスパールが王都より帰還した翌年の夏、妖が棲むという森の奥深くより始まる。
 ガスパールは迷っていた。狩の途中で従者とはぐれたのである。だが彼は慌ててはいない。ゆったりと馬を歩かせ、森の物音、木漏れ日の淡い光を感じていた。森は穏やかで明るかった。
 陽はまだ高く、森の中には鳥達の歌声と葉擦れの音が満ちている。ガスパールはこの森の静かな物音が好きだった。
 日が暮れるまでに帰れればよい、と、ガスパールは思う。
 その耳に、不意にそれまでの物音とは違う音が飛び込んできた。
 谷川を流れる水の音だった。朝からほとんど飲み物を口にしていなかったガスパールは、喉の渇きを覚えて水音のする方へと馬を歩かせた。



この辺りからようやく許せる文章になってきます。これを書いた頃にA&Cで「旅の終わりの空へ」の批評をしてもらって、それからだいぶ描写に気を配れるようになったんじゃないかなあ、と自分では思っています。あれはありがたかった~。旅の終わりの空への改稿もこの後始めています。



『クレヨン』
 2000年4月5日(水)
 夜中から降り始めた雨はまだ止んでいなかった。引越し先までの街道に並んだ桜は満開で、三月の末に開花宣言を出されたソメイヨシノは灰色の空に浮かび上がるように咲いていた。街道を通る車の交通量は多く、ゆったりとした二車線をひっきりなしに行き交っている。
 街道から細い路地に入り、いくつか角を曲がって行き着いた住宅街は、それと比べるとかなり閑静なたたずまいを見せていた。比較的裕福な中流家庭のものだろう、小さくて清潔な一軒家が立ち並ぶ。
 引越しの荷物を積んだ軽トラックは、三階建てのアパートの前で停車した。築五年ほどだろうか、ブルーグレーのタイルで覆われた、賃貸アパートにしては近代的なデザインの建築物だった。周りが二階建てばかりなせいでアパートの最上階は周囲から少し飛び出していて、ずいぶん眺めが良さそうだ。
 アパートの前では、Tシャツとジャージを着て、肩下十センチほどの真っ直ぐで色素の薄い髪を二つに結わえた少女が待っていた。美人かかわいいかは評価が分かれるところだろう。子どもから大人への過渡期に特有の容貌は、表情や仕種でもだいぶ印象が変わる。今は服装や髪型のせいもあって、ややかわいい寄りだ。彼女はにこやかに手を振って軽トラックを迎える。
「おはよう。朝からご苦労様」
「そっちこそ、わざわざ出迎えありがとう」
 助手席から降り立った少年――透夜――は、少女に微笑を返して頷いた。少女はアパートの大家の娘で、かつ透夜の幼馴染でもある水橋透子だ。透夜と同い年で、誕生日はまだだから十六歳、今年で高校二年生になる。
「ありがとうね、透子ちゃん。せっかくの休みなのに、引越しの手伝いなんて」
 運転席から降りた透夜の母親が、回りこんできて透子の頭をなでる。
「困ったときはお互い様ですから」
 透子はくすぐったそうに笑った。
「それじゃ、今日はよろしくね」
「はい。水橋一家、微力ながら協力させていただきます」
 透子はおどけて深々と頭を下げる。
「ごめんなさいね、せっかくの休日なのに。この子、昼間は使えないから」
 母親の静(しず)は、だいぶ前に自分より高い位置になってしまった透夜の頭を、軽く小突いて苦笑した。
「仕方ないよね?」
 透子が小さく笑う。
「そう、仕方ないんだよ。でも今日は割と働けると思うな。この天気だから」
 透夜はそう答えて笑い返した。
「良かったよね、晴れてなくて」
 透子と透夜は、力なく降りそそぐ雨を一瞬見上げてから顔を見合わせてまた笑い合う。
「じゃあ、私、父さん達を呼んで来ますね」
 透子は踵を返し、アパートの中へ駆けていった。



この間ブログに上げたばっかりですが、実は書いたのは結構前。ここに載せたのは今ブログに載せている分なので、もしかしたら当時はちょっと文章違ってたかもしれません。



『ラッカー』
 学校の玄関のガラス戸に、ラッカーで落書きがされていた。「馬鹿野郎」と、ただ一言。
 落書きにしてはやけに控えめな、白いスプレーで書かれた文字。小さな事件だ。始業式も入学式もまだ数日後の春休み。生徒のほとんどが気づくことなく、落書きはたまたまその日当番だった先生と、たまたま学校に来ていた私の手で消される。
「悪いなあ、卒業したばっかりなのに手伝ってもらっちゃって」
 正門から入ってすぐの、階段を上ったところにある生徒用の玄関は日当たりが良い。まだ風が少し冷たいせいで、そこで日の光を浴びるのは結構気持ちがよかった。
「いえ。誰ですかねえ、こんなことするなんて」
 のんびりと私は答える。授業を受けた事はあるけれど、ちゃんと会話をするのは今日が初めてなような気がする、定年を間近に控えた数学の先生と二人。どこの学校にも存在しているらしいブリキのバケツに雑巾を浸し、両手で強く絞る。
「……さあなあ。学校に恨みでもあるんかね」
 首をかしげる先生の向こうの文字は、今は「鹿野郎」だ。間抜けな語感だと思って、私は思わず頬を緩めた。
「心当たりがありすぎてわからないパターンですね」
 今度は「鹿野」にしてやろうと企みながら、私は先生の右に立つ。
 校舎の向こうのグラウンドから、運動部(何の部活かは知らない)の掛け声が聞こえる。
 春休みの校舎は静まり返っている。それだけのことで、学校全体がなんだか特別な雰囲気をまとっているように思える。
 非日常を体験するなら、私にはこの程度がちょうどいい。最近はそう思う。
 本当のところ、私は落書きをしたのが誰なのか知っていた。
 朝早く、友人から来たメールで。



間に二次創作とかも挟みつつ、サイト運営が日常になってきた感じ。これはなんかするっと書いた記憶があるなあ。



『真昼の月の物語』
第一話 飛べなかった飛行機の話
 1-1 邂逅
 いったい何をどう間違って、こんな事態になってしまったのか。
 目の前の青年から視線を外せないまま、フィラ・ラピズラリは混乱していた。
 逃げ出さなければ殺される。でも、逃げ出せるはずがない。様々な工具と木製の骨組みだけの飛行機で埋まった薄暗い部屋は、広いけれど動ける範囲はひどく狭い。まして、目の前の青年にうまく壁際へ追いつめられてしまったこの状況では。どうしようもない状態の中で、魅入られたように青年から目をそらすことができない。
 ――蛇に睨まれたカエルって、こういう心境なんだろうか。
「私も……消すって……?」
 かすれた声で、フィラは訊ねた。こちらを見下ろす青年の顔には、どんな表情も浮かんではいない。えらく整った体型と顔立ちが、血の通わない彫像のような印象を与える。いや、むしろ教会の聖人たちの像の方が、よほど人間らしく慈愛に満ちて見えるほどだ。淡い金の髪も薄い色の瞳も、笑っていればそりゃ物語の中の王子様みたいに見えるかもしれないけれど、敵に回せばただ冷たい印象を増すだけで。
 無言のまま、青年が右手を上げる。
 胃が冷たく縮み上がって、フィラはまた一歩後ずさった。背中が、取り外されて壁際に置かれていた飛行機の翼に当たり、固定されていない翼はぐらりと揺れる。
 どうしてこんな事になってしまったんだろう。――どうして。
 混乱した思考を必死に回転させて、フィラは答えを探し出そうとした。

 忘れ物を届けに来たのだ。
 評判の悪い前領主が数日前に退去して、今日は新しい領主が来ることになっていた。
 フィラがウェイトレス兼ピアノ弾きをしている小さな酒場でも、皆がそのことを噂しあっていた。特にその時は、前領主と次の領主とのつなぎ役でもある聖騎士のカイが来ていたから。
 細身で童顔ながら、冷静で礼儀正しいカイは町の人々に人気があったし、頼りにもされていた。そのカイが次の領主の情報を持って酒場へやって来た。普段ならまだ働いているはずの者まで集まってきて、カイの座ったテーブルを囲んで質問攻めにしているのを、フィラも輪の外で立ち働きながら聞いていた。カイの短い黒髪が、人垣の間から見え隠れしている。



「旅の終わりの空へ」の改稿も終わらない内からこっちの改稿も始めてたんですね……。これ以降はもうサイトから下ろした作品もないはずで、安定期に入ります。



『ヴィッセラーダは聖夜を祝う』
「さあヴィッセラーダ起きてヴィッセラーダ! 今日が何の日か覚えているでしょう?」
 カーテンが開く鮮やかな音と共に、朝の光がさっと船室になだれ込む。勢いよくカーテンを開いた栗色の巻き毛の少女が、踊るような足取りで二つ並んだベッドの間に歩み入り、思い切りよく両方のシーツを引っ張り上げた。
「もう朝なのよ、二人とも!」
「……嬢は……朝から元気だなあ……」
 少女が引きはがしたシーツの下から現れた大男は、天井を見上げたまま呆然と呟く。良く陽に焼けた男だった。大きくはだけたぼろシャツの隙間から、いくつかの刀傷が刻まれた分厚い胸板がのぞいている。そろそろ白髪の混じり始めた長い髭と頭髪は、幾本もの細い三つ編みにまとめられ、先端はピンクのリボンで結わえられていた。
「だって今日は特別な日だもの。心弾まずにはいられないわ。そうでしょうレータ? そう思うわよねレータ。いつまでもどこまでもベッドにかじりついているなんて、できるはずがないわよね?」
 少女は軽く節を付けて言いながら、大男とは逆側のベッドのシーツをもう一度引っ張る。引っ張られたシーツは頑強にベッドにしがみつきながら、あーとかうーとかかすれた声でうなった。
 少女はため息と共にシーツから手を離し、前髪を掻き上げながら大男へと振り返る。
「ねえヴィッセラーダ、困ったわヴィッセラーダ。どうしたら起きてくれるのかしら?」
 生成りのワンピースに身を包んだ少女を見下ろしながら、ヴィッセラーダはにやりと笑った。
「目覚めのキスでもかましてやるってのはどうだ?」
 ヴィッセラーダの言葉と同時に、ベッドにへばりついていたシーツが自発的にむくりと起きあがった。
「それは……困る」
 シーツの下から現れてかすれた声で呟いたのは、筋骨逞しいヴィッセラーダと対照的な、線の細い青年だ。ぼさぼさに伸びた黒髪の間から、眠たげに細められた褐色の瞳がのぞいている。着ているシャツはもともとはヴィッセラーダのものだったせいで、身体に合わずにあちこち余ってしまっていた。まばらに伸びた無精髭と長すぎる前髪が、あか抜けない印象を醸し出している。
「さあレータ、それからヴィッセラーダ。着替えてご飯にしましょう! それから船を飾り付けるの。だって今日は聖女ラフィアの生誕祭、年に一度の特別な日! 綺麗に豪華に飾り付けなきゃ!」
 レータが起きあがったことに満足した少女は、満面の笑みと共にそう言った。



クリスマス用に書いたんだったなあ、そういえば。短編の中ではこれが一番素の文章に近いと思います。これ以降の短編はほとんどが覆面用だし、これ以前の短編はまだ文章の書き方が定まっていないので。



『花に星』
 夜の訪れと共に花街の風景は一変する。昼間はうらぶれて見えた街路はいくつものぼんぼりや軒先の提灯の明かりに照らされ、街路樹の紅葉や朱塗りの門柱は色鮮やかに闇に浮かび上がる。道を歩く遊び人と彼らに呼びかける遊女たち。人々の動きに合わせて翻る、色とりどりの着物の端。不安定な炎に揺れる影。
 紅く妖しく照り輝くその花街の一角で、シャナは衝立の影に座って、艶めいた男女の声を聞いていた。
「なあ、ライカ。お前も一緒に行かないか?」
 肌を滑る衣擦れの音と、低くかすれた男の声が、同時にシャナの耳に届く。
「馬鹿なことをお言いでないよ」
 いつもこっそりと余った食事や端布を分けてくれる遊女のライカの声は、言葉とは裏腹に艶やかで優しげだ。
「花街には花街の掟がある。あんたにだってわかってるはずだろう?」
 ライカは小さくため息をつき、諭すような調子を打ち切った。
「しかし、わからないね。魔術師って子供は作れないんだろ? 女にも興味がないのかと思ってたよ」
 男に囁きかける声は、笑みを含んで先程までよりも一層艶やかだ。
「そんなのごく一部の変態だけだ。魔術師として一流でも、男として失格なんて御免だね」
 低くかすれた男の声が、笑いを含んでそれに答えた。今日の客はどうやら魔術師であるらしい。皇宮に籠もって研究にばかり没頭している印象の彼らが、花街にまでやって来るなど、確かに随分と珍しいことだった。
「シャナ」
 ライカの呼ぶ声がして、彼女のほっそりと白い腕が衝立の向こうから紙切れを差し出した。同性のシャナでもどきりとするほど美しい曲線を描く、ライカの腕。
「ソリアの爺さんのところに持って行きな」
 ひらひらと紙切れを振りながら、ライカがそう告げる。ライカはまだ幼いシャナに、この後二人が何をするのか見せたくない。ライカがシャナを思いやってくれていることも、二人がこれから何をしようとしているのかも知っていたけれど、それでもシャナはただ「わかった」とだけ答えて手紙を受け取り、静かに立ち上がった。



というわけで覆面に出したお話第一弾。隠したつもりだけどいろいろとばれっばれでした。自分の文章に成長が感じられるのはこの頃までです。この後はな~あんまり変わってる気がしないんだよな~。劇的に変わってないだけでちょっとずつは良くなっていると思いたいですが。



『黒と白のキリエ』
 レガート伯爵の庭には、王宮中庭の噴水を模した豪奢な噴水が据えられている。レガート家は古くからこのドンダルタリ渓谷に居を構える、リタニア王国の重鎮だ。
 時刻は早朝。朝日はまだ地平線にその気配を覗かせてはおらず、夜空には白と黒、二つの月が淡い光を投げかけていた。数多くの彫刻で飾られたその噴水の周囲にも月の光は降り注ぎ、話に耽るひと組の男女の姿を夜に浮かび上がらせている。
「アルテ、本当に、あいつの元へ行くのか? 本当に、それがお前の望みなのか?」
 低い声で問いかけたのは、月光を写し取ったような見事な銀髪の青年だ。金属的な光沢を放つその髪は、風になびくのを見れば驚くほどしなやかに月の光を反射した。青年が身に纏うのは、リタニア王国王宮、妃の座所となる黒曜宮に仕える白騎士たる地位にあることを表す白を基調とした礼装。多くの国民が畏怖と尊敬を持って憬れるその衣装を、青年は着慣れた様子で、しかし一分の隙もなく着こなしていた。
「ええ、行くわ。お兄様」
 彼の隣に立つ白い細身のドレスに身を包んだ少女は、青年の質問に優しい声で答える。
 少女の、青年よりも少しだけ黄色みがかった銀髪に近い金髪は、蔓草をデザインした髪飾りとレガート家の庭にだけ咲く香りの良い白バラを編み込んで柔らかく結い上げられていた。微笑んで小首を傾げる様は、彼女自身が持つ美しさや気品と無機物的なほどきめ細かく整った白い肌のせいで、どこか花の妖精めいて見える。繊細で美しくはあるのだが、どこか現実味に欠けた風貌の持ち主だった。
 アルテと呼ばれた少女は小首を傾げたまま、たおやかに微笑む。
「だってわたしは、エスト様の……」
 何の前触れもなく、アルテの声が途切れた。不審げに顔を上げた青年の目の前で、アルテは唇だけを動かし続けている。彼女の唇が、「へんね」と言うふうに動いた。しかし、声はその唇から漏れ出てはくれない。
「どうした?」
「そこどいて!」
 アルテが何か答えようとするより先に、上方向から緊迫した声が降ってきた。言葉の内容よりもとっさに働いた警戒心から、青年はアルテの腕を引いてその場から退避する。
 次の瞬間、ついさっきまで二人が立っていた場所に「誰か」が着地した。着地の衝撃を緩和するためにうずくまったその人影は、青年と同じ白騎士の礼装に身を包んでいるように見える。
「何者だ!?」
 青年はアルテを背後にかばいながら、鋭い声で誰何した。
「私の名前は、キリエ」
 人影は立ち上がり、まだ若い女の声で答える。
「そして、あなたの名前はクレド」
 白の月を映し込んで、黒曜石のように輝く印象的な瞳を、クレドは疑心を持って見つめ返した。



キリエの連載始めたのもっと最近だと思ってた……(汗)。いろいろあって勢いだけで連載を始めてしまったので、なかなか思うように進められなくて申し訳ないです。



『リーニの日記~天翔る羊さまと羊番の騎士~』
五月 出会いとはじまりの月
10日 優しい騎士様は怖い騎士様
 今日は姫様のお輿入れの日でした。
 でもでもでもね、王族の婚姻とは言っても、あーんな田舎の国からこーんな田舎の国に嫁いできちゃいました~って感じなわけだから、ぜいたくもきんきらきんも豪華絢爛も全くなしなんです。
 馬車一台で乗り付けて、お供なんて私一人。何という孤独、何という寂寞。
 このくそ忙しい時にまったく男手がないなんて!
 つーか廊下のそこここに突っ立ってる騎士様は何なのよ! お前らは置物か! スタチューか! 招き猫か!

 ……なあんて内心毒づいていたら、一人の騎士様が進み出て、数人の騎士に指示を出しながら、姫様の衣装箱をぜんぶ運んでくださいました。
 なんてお優しい騎士様!
 ……と感動していたら、「不要なものを持ってくるから苦労することになるのだ」とか低~いお声でぼそっとおっしゃるものだから、わたくしもう怒り心頭です。

 そりゃあまあ確かに身一つで良いですよみたいな話にはなっておりましたよ。嫁入り道具は先に運ばれてましたから。
 でもいざ出て行く直前ってなると、やっぱりいろいろ持っていきたいものって出てくるじゃありませんか! わたくしたち女の子ですのよ!
 わからんか、わからんのかこの気持ちが! お前には乙女心ってものがないのか!



これこそ勢いだけで突っ走ったリーニの日記。短編予定だったらしいけど200枚って短編かね。まあ……長くはないか。サイトの他のお話がテンション低い中、これだけ妙なハイテンションで駆け抜けました。執筆スピードも私にしては異例の速さでしたよ。



『Deserter's 45 minutes』
 レイ中尉と言えば、俺らにとっては神様みたいなもんだった。まだ三十にも手が届かない若造が近くを通りかかるだけで、基地中の連中が初デートに出かける娘ッ子みたいに頬を染めたもんだ……ホントだぜ。
 長いこと独りで飛んできたレイ中尉が、若いのと組まされて複座型に乗り込むって噂が流れた日にゃ、それこそ基地中が騒然となった。しかもその相手がまだ年端もいかねぇ小娘だってんだから、ホント、目も当てられなかったな。何日間かはいつ暴動が起きてもおかしくないような雰囲気で、みんな殺気立ってた。
 娘ッ子が俺たちの基地にやって来たのは、忘れもしない二〇四八年の三月二五日。近くの海で海水浴ができそうなくらい陽気な日だった。
 まぁ、いわゆる天才少女って奴だ。噂が流れるちょっと前に基地に運び込まれてきやがった、イトマキエイみたいな新型の戦闘機を操縦できるのはその女だけだって話。上の話じゃイトマキエイが娘ッ子に合わせてカスタマイズされてるってことだったが、口さがない連中は娘ッ子の方がイトマキエイに合わせてカスタマイズされてるんだろうなんて言ってた。今となっては推測するだけ無駄ってもんだが……まぁ、奴らの言うことも、半分くらいは正しかったんだろうな。
 イカれた飛びっぷりだったぜ。地べたッから見上げてるだけで、背中や腹がぞわぞわしてくるんだ。地面に激突するんじゃねぇかって超低空で宙返りするわ、きりもみ降下するわ……それにあのイトマキエイもどうかしてる。地上からでも時々目で追えなくなっちまうようなスピードが出るんだ。あんな調子じゃ、中のパイロットなんて車に轢かれたヒキガエルよろしくぺしゃんこになっちまうんじゃねぇかと思うんだが、娘ッ子もレイ中尉もいつも平気な顔して降りてきてた。元は同じ人間だなんて思えねぇよな、ホント。
 イトマキエイと組んでの輸送任務は悪くなかった。先の大戦の遺物なんじゃ、ってくらい使い込まれた黒イルカ――翼と胴体のつなぎ目に段差ができない上翼式の四発機を、俺たちゃ愛情込めてそう呼んでたんだが、そいつで大事なもの(なんだったのかは俺みたいな下っ端は知る必要もねぇってんで教えてもらえなかった)を運んだ時の話だ。敵の斥候部隊に見つかっちまって、俺は生きた心地もしなかったんだが、イトマキエイの奴が寄ってくるハエどもを次々撃ち落としていくんだ。機銃制御は後部座席のレイ中尉が受け持っていたはずなんだが……ホントに大した男だぜ。あんなスピードで飛び回ってたんじゃ、周りのもの全部光の束にしか見えなかったろうに、連中の撃墜率と来たら公式記録でさえ神がかってた。人の噂は……ま、言うまでもねぇよな。なんせ、レイ中尉は神様だ。



覆面に出したお話第二弾。性別まで誤魔化したつもりだったけど結局バレバレでした。でもお気に入りの一つ。おっさん口調楽しかったです。



『かみなり』
 雷が鳴っている。
 ギターケースを背負って商店街を歩いていたルーナは、立ち止まって空を見上げた。むき出しの肩に、雨の最初の一粒が当たる。
 心の中で「参ったな」と呟いて、ゆっくりと周囲を見回した。寂れた商店街だ。午後も八時を回ったこの時間に開いているのは、煙草臭そうな薄暗いゲームセンターと派手なピンクの看板を掲げたパブぐらい。
 自宅から数駅離れた友人の家でライブの打ち合わせをした帰り、母の日のプレゼントを探そうと、いつもと違う道筋を選んだのが失敗だった。結局良い店は見つからないし、雨には降られるし。
 自分が濡れる分には問題ないが――どうせ天使は風邪を引かない――ギターを濡らすのは避けたい。本降りになってきた雨からギターケースをかばいながら、ルーナは雨宿りできる場所を探し始めた。
 雨に濡れた髪が滴を落とし始めた頃、ルーナはふと覗き込んだ路地の前で足を止めた。狭い路地の突き当りには、ゴシック様式の教会が建っている。
 数秒考え込んでから、ゆっくりと路地へ足を踏み入れた。途端、湿ったアスファルトの匂いが、草木の匂いに取って代わる。すぐ両脇に迫っていたビルの壁が消え、代わりに現れたのは中世風の庭園だ。官能的で退廃的な意匠の石像で飾られた噴水が水を噴き上げ、そこここに置かれた怪物の像には蔓草が巻きつく。運動場が一つ入りそうな広さの庭園は、魚眼レンズを通したように歪んだ雑居ビルの壁に囲まれていた。この空間を無理矢理隙間に押し込めたために中からは歪んで見えるのだろう。曇天からはやはり本降りの雨が降りそそいでいる。時折、B級ホラー映画の演出のような雷が庭園を照らし出し、轟音を響かせる。庭園の向こうには、精緻な装飾を施された巨大な石造りのファサード。
「……無用心だな」
 わざわざ空間を歪ませて作ったのだろう『住み処』に、なんの抵抗もなく入り込めてしまったことに小さく呟きが漏れる。庭園を抜けて石段を上り、自分の身長の三倍ほどの高さがある木製の重い扉を押し開ける。自重以外の抵抗もなく扉は開き、ルーナは薄暗い教会の中へとすべり込む。石造りの建物に特有の冷たい空気が濡れた肌を包み、ルーナは小さく身震いしながら教会の中を見回した。



この頃スランプだったのかあまり書いてません。そして……お、思い出したくないな、この頃のことは……!



というところで次は2010年から一年に一作ずつくらい見ていきたいと思います。たぶん、覆面の偉大さを実感するターン……。
今日は恥と暗黒の中学校時代行きますよ~。耐えられない部分は短めになっちゃう可能性が高いです。



たぶん中学生時代(何年生かは不明)

『セラリア~灰色の国~』
 灰色の国セラリア
 かつて富と栄華をほこったこの国は、突如現れた
 モンスターに、対する術もなく
 やがて忌まわしき禁じられた土地となっていった。

 そして今、失われたセラリアの子孫が、
 セラリア最後の技と魔力を駆使して作られた、
 最後の宝を集めるため、旅立った・・・

(登場人物紹介は省略)

 1
「スィリムアが!セラリアがほろびた!」
「この島もおわりだわ!」
不吉なしらせに、カイアン島の一番大きな町クレストの酒場フーフレア亭はざわめいていた。そんな人間達を、一人の少女が敵意を持って見つめている。フードの奥からのぞく瞳からは、敵意しか感じられない。彼女は茶色のフードつきマントはおり、そのフードを深く下ろしている。



サブタイトルがついてたりプロローグが中二全開だったりと……良い感じにテンションが上がって参りました!



中学校二年生?

『サーズウィア』
フェムドーラン。かつて星…メテオの落ちた所。巨大なクレーター。その巨大なクレーターに、ここ、ユアローグ公国の首都、フェムドーランがあった。フェムドーランは巨大な都市。そのフェムドーランを中心として、ネオス、フレム、フラオ、レオズ、カレズ、ドレグ、ラヴダ、パレスがあった。この物語は、大都市フェムドーランの影である、その8つの街の一つ、パレスで始まる。

「ねぇ、あの…あなた、レーンじゃない?」
彼は、呼ばれてふりむいた。
「ああ、確かにそうだが…」
「やっぱりレーンだったんだ!久しぶりね、レーン!」
レーンは、少し考え込んだ。



真昼の月の前身にあたるお話の一つ。FF7の影響受けすぎだったり、登場人物出し過ぎてたり、メタ視点が出てきたり、誰が喋ってるかわからなかったりとやりたい放題。ちなみに主人公はウィンドさんでした。



中学校二年生?

『As Winds』
プロローグ
「お前達、冒険者か。なら、金で動くな?」
「もちろんです!」
だんっ
「~~~~~~~っ」
ランスは足を押さえ、うらめしげに相棒のミーミルを見上げた。
「何すんだよ。いてぇだろっ」
「あんたがおバカなこと言うからでしょう?」
ミーミルはまるっきり動じた様子もない。
「オレは事実を言ったんだぜ」
「だからあんたはバカなのよ。普通、そんなこと断言しないでしょ。はずかしいわね。」
「え~い。貴様らっ! 話を聞かんかっ!」
(くそっ いつか覚えてろよ)
という顔をしてから、ランスは依頼人に向きなおった。



グローリアの親世代のお話第一弾。最初は「歌姫と大魔王」に出てきた皇帝ランス(の若い頃)が主人公だったのです。もしかしたら初めてだったかもしれない男主人公。しかしその座は後に脇役に奪われることになったのであった……(中二風に解説してみた)。文字がところどころ大きくなってたり擬音語満載だったりスレイヤーズの影響受けすぎだったりするお話でもありました。



中学校二年生?

『ガイナと青銀の狼』
「マリーぃ。ねぇ、今日の課題、できそう?あのセンセ無茶言うよねぇ」
マリー・フォレストは宇宙コロニーNo.10892でレントウス女子大学電子工学科に通う学生である。はっきり言って成績はそんなに良くない。
「う~ん。どうだろ」
今日は新しい教授が来たのだが、やたらと難しい課題を出して来たのだ。
「全くねぇ。…はぁ」
「そ・れ・よ・り・さぁ」
マリーの友人の一人せりんがくるっ、と振り向いて言った。
「私、今日エアラング見たんだぁ」
「あー、ずっこい~。私も見たかったのにぃ」
少女達の笑い声は大学中にあふれかえっている。

ライ・サイドは科学の発達した世界だ。人々は宇宙空間に人工的に環境を造り、そこに住むというスペースコロニー計画を実行に移し、成功させた。コロニーは一つ一つが都市だ。人々はコロニーごとに生活基盤をつくり、働き、死んでゆく。コロニーはいくつもある。二十から四十ほどをまとめて“国”と呼び、一つ一つは“都市”と呼ぶ。そのうちの一つの“国”が“国際連合”に離反し、独立を宣言した。しかし“国連”はそれを認めず、戦争が始まった。



ポケットの中の戦争の影響を受けすぎだった話。FF7やこの辺りからどんどんSF寄りになっていきます。



中学二年生?

『マリン・ブルーの街』
第一話
「えーと、ウァーガ通り三番地第二アパートは…」
フランスの、とある街角。地図を見ながら悩んでいる、少女が一人いる。
「近くの人に聞いた方が早いかな」
そうつぶやいて、そばにすわっている猫を見る。猫はその言葉を理解したかのように首をかしげる。
「う~ん。だ・れ・に・し・よ・う・か・な」
少女は通行人を見回す。視線の先に止まったのは…
「もうちょっと先に行こ」
やはり地図とにらめっこをしている旅行者だった。
「あの人、地元の人っぽいよねぇ」
少女は、同年代くらいの、緑と白のジャージを着た、金髪碧眼のスポーツバッグを抱えたけっこう美形の少年に目をつけた。
「あの…すみません。ウァーガ通り、探してるんですけど…」
少年は、めんどくさそうにため息をつき、
「案内します。荷物を」
やはりめんどくさそうに言って、有無を言わせずに少女から荷物を取り、歩き出した。



名前出てないけどジュリアンとフィラです。この頃ジュリアンはフィラと同年代のスポーツ少年だった模様。しかしあまり関係性が変わってなさそうな気がするのはなぜだ。



中学三年生

『雪が踊っている』
第零章 脱獄はどのくらい罪が重いか

かつて悪魔と呼ばれし者が、異界より来たりて、人々は地の底へと隠れ住んだ。
長く暗い年月の末、人々は悪魔と対極の力を発見した。44人の強き力を持つ者と8人の弱き力を持つ者が生まれた。彼らはタロットカードにちなんでアルカナの名をもらった。
彼らは二つの浮遊要塞ランガードを駆使し、悪魔と戦った。
狡猾なる悪魔らは逆位置のアルカナ達を仲間にとり入れた。
たび重なる戦の末、あまたの人命と引きかえに人間は平和を手に入れた。
しかし異界へとかえらずこの世界に封印されたままの悪魔もいるという。
その中でも最も凶悪で強力な者が…


「カラー、あなた一体何回目?」
あきれた女の声は、少女の肩のスカンクから発せられた。スカンクは知能の高い使い魔なのだ。知能が高いと扱いにくい面もあるので、使い魔としてはめずらしい。
少女は髪も瞳も、不思議な透明感を持つ綺麗なブルーだった。
フードを目深に引き下ろして隠している素顔は、整って美しい。
少し目つきが悪く、どこか投げやりだ。
さらさらの長い髪の間から、銀色の長三角のピアスがのぞいている。
「何が」
短めの杖、丸い鋲の打たれたグローブ、長いブーツ。うすい青のフードつきマント。かすかに銀木犀の香りがする。
「脱獄よ」
「20回…以上は行ってるわ」



グローリアの親世代のお話第二弾。『As Winds』で脇役だったカラーという女の子(グローリアのお母さん)が主役でした。ちなみに救いのないエンディングが待っていた……ような気がする。



というところで中学生編終わり~。高校生以降は年がバレそうなのでしばらく年齢記入なしでいきます。そのあと2010年から書いた年を入れていこうかなと、忘れないように計画を書いておく。今日はここまで~。
過去創作物の紹介のためにいろいろあさってたら楽しくなってきて、思わず以前見かけた物書き進化録をやってみちゃいました~。量が多いので何回かに分けて記録してみたいと思います。



保育園時代

『森のプリンセス』
「え・・・それじゃあおまえはかなややまのログハウスにすんだことあるのか」「ええ」とユリエがいうやいなやユリエはぼろふくをぬぎました。とたんに「さあねこをよこせ」とリッツはいいました。「しんだわ」とユリエはいいました。「どこにすんでいるんだ」でもまにあいません。ユリエはそのとききんじょのいえにとびこんでおりました。


 改行がないとか、カギ括弧が後から書き加えたっぽいとか、いろいろツッコミどころ満載です。字を習う前に書き始めたものなので読みづらいよ~。それにしてもよく「いうやいなや」なんてフレーズが出てきたなとびっくりです(笑)



小学校一年生

『ねこひめのぼうけん』
あるところにうつくしいねこひめという子どものおひめさまがおりました。ねこひめはきぬのふとんでねてピンクのもめんやレースやひれかざりのついたドレスでパーティーにいったりしました。でもねこひめさまはどこかの国の王子さまとけっこんしたくてたまりませんでした。そこでダンスパーティーをひらいておむこさんをきめることにしました。となりのくにの一つぼっきょくにはきたきつねのコン王子、も一つのくににはみみさげ王子もうひとつのくににはくまお王子、それからしま●ろう王子にしろくま王子、いじょう五人の王子がねこひめさまのしろによびよせられたのです。


 これもツッコミどころが多すぎるw むしろ増えてるw 当時持っていたぬいぐるみたちが主人公なのでこんなファンシーなことになってるんですね。ちなみにねこひめ(キティ)とコン王子(狐のぬいぐるみ)はまだ持ってたりします。しかししま●ろうはマズい(ので伏せてます)。昔からネーミングセンスは直球勝負だったようです。そして私、この頃の方が思考がリア充寄りだったんじゃなかろうか。



小学校二~三年生?

タイトル不明
第1章 ネリーとの出会い
ウォーター・ライトは、雲国を作った、ガラス・ダイヤの王女。下国のトゥール家下つ国の王族の者たちの一人から雲国の住人の名前をつけました。つまりトゥール。トピス・トゥールとトラト・トゥール。この二人を結ばせ、王と妃にしました。そして雲国がせいちょうしてどくりつしてもよいころになるとたねやなえをあたえると、どくりつさせました。


 世界観がわからん(笑)。ただ、なんとなくこれも真昼の月の原型の一つだなあとは思います。ここで出てきてるガラス・ダイヤという国は真昼の月でもいろんなあれこれの元凶だったり発端だったりしていますから……ふふ。それにしても懐かしい。



小学校三年生?

●●の家(本名のヒントになりそうな名前だったので伏せています)
●●の家は自ぜんのあづまやです。沙ばくの中の大きなオアシスでツタや木のえだがからまりあっていて、上を見ても日のかげ一つみえず、三方木にかこまれていて、そこにピアノとベッドと石をつんで、土でかためた、だんろ、穴をほって、ワラをしいた、タマと白のベッドと石をつんでつくった、本だながおいてあります。四つ目のかべはツタのカーテンにおおわれている。


 家の描写に全力をかけ過ぎです。だんだん漢字が増えてきてますが、自ぜんとか沙ばくとか使い方が面白い。



小学校五年生?

『リラの咲く頃』
第一章 リラの庭で
〈1〉
由里は、おちつかなげに、新品の腕時計に目をやった。
それは、高性能な時計で、無線にも使える。新開発の物だ。
由里は又、カレンダーに目をやった。まちがいない。確かに今日だ。
窓の外には最近できたステーションの、プラスチックのすきとおった丸屋根が見える。六月のよく晴れた空がうつっている。


 実は中学の頃より読める文章を書いてたような気がしないでもないです……が、話が進むにつれて文章も漢字も適当になっていくという飽きっぽさが露呈。



小学校六年生?
『South・wood』
パーティ結成!
「姉さん、本当にこっちでいいわけ?」
「うん、マロウ街があっちだから、フェラル市はこっちのはずですよ。」
カスティは自まんの姉。サラサラシルバーブロンドで緑色の瞳。レベル21。美人、やさしい、たよりになると三拍子そろっている。それなのにその妹の私は同じエルフでありながら茶色っぽい金髪で瞳だって茶色。しかもレベル10。どうしてこんなにちがうの?


タイトルからして綴りとか色々間違ってるけど小学生のやることなので気にしない。この頃ちょうどフォーチュン・クエストにはまっていたのが丸わかりの文章です。この辺りから表に出すのが恥ずかしくなってきます。でも中学時代よりはマシだ!



というところで保育園~小学生編はおしまい。恥と暗黒の中学校時代はまた次回に……耐えられたらやります(笑)。
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